シャルム・エル・シェイク、国連気候変動会議（COP27） - 11月16日、アントロポセン研究所チーフ・サイエンティストのフランク・リン博士が、国連気候のための原子力パネル「気候目標を達成しながらエネルギー安全保障を実現する」で講演した。パネリストは、リン博士、Urencoのアントニー・ロバーツ氏、OECD NEAのダイアン・キャメロン氏、WiN Africaのソヘール・コラア氏、SDG Youth Constituencyのデビッド・アリンゼ氏、ロールスロイスSMRのアラン・ウッズ氏で、司会はアフリカYGNのプリンセス・ムトンベニ氏が務めた。

原子力に対する米国政府の支持 パネリストたちは、原子力エネルギーが米国で幅広い超党派の支持を得ている唯一のエネルギー源のひとつであり、両党とも原子力エネルギーが気候変動の解決に役割を果たす必要があることを認識していることで意見が一致した。米国政府は、原子力発電が気候変動の課題に対応できるよう、重要な措置を講じてきた。

このプログラムには、ワシントン州のXエネルギー原子炉や、ワイオミング州ケンメラー近郊の石炭発電所に代わるテラパワーのデモ炉が含まれる。

もうひとつはインフレ削減法で、米国のエネルギーシステムの基幹である既存の原子力発電所の運転を支援するだけでなく、新規原子力発電所の建設にも手厚い税額控除を提供する。政府の動きは、原子力発電への支援を風力、太陽光、バッテリー、その他のクリーン・エネルギーと同等にするものである。

原子力の安全性と固体核融合エネルギーのような将来の選択肢についての考え パネリストはまた、次世代原子力技術の倫理とエネルギー安全保障、そして安全で二酸化炭素を排出しない電力をより広い世界の人々に提供する能力についても触れた。その他にも、インフレ抑制法によって強化されたe燃料の生産など、エキサイティングな進展がある。

リン博士は最後に、新しい原子力技術革新の安全性について述べた。「溶融塩炉、高温ガス炉、そしてニュースケールが取り組んでいる原子炉のようなSMR技術には、固有の安全性があります。これらの原子炉は、もし壊滅的な事故が起きたとしても、誰もこれらの施設を管理することができない。

...核融合について考えてみると、私たちは固体核融合エネルギー（別名、冷核融合）と呼ばれる新しいカテゴリーの核融合を支援してきた。これは非常に興味深い技術で、科学としては非常に初期段階にある。このアイデアは、核レベルのエネルギー出力を持ちながら、その過程で放射線を発生させないというものです。そしてこれは、簡単に手に入る金属と少量の水素でできることなのです」。

そのメッセージは明確だった。今日、そして将来にわたって、原子力を中心とした多様なエネルギー・ミックスによってエネルギー安全保障を達成できるというものだ。